軍用地投資歴3年のFIREシーサー(@FIRE_SHISA)が、土地連(沖縄県軍用地等地主会連合会)や地主会の役割や活動について説明します。
すでに軍用地主の人は、毎年、借地料の明細書(土地賃借料算定調書及び土地明細書)や会報などが送られてくるためご存知かとは思いますが、地主のために政府との借地料増額の交渉、事務手続き、広報活動などを行ってくれているのが土地連や地主会です。
また、土地連は地主のための共済融資制度あっせん事業も行っており、地主の方限定で県内の金融機関のローン商品よりも安い金利でお金を借りることができます。
多くの軍用地主のために活動している土地連や地主会のこういた活動について、地主でもあまり知らない人がいると思いますので、土地連や地主会の役割や活動について解説します。
[jin_icon_pencil color=”#e9546b” size=”16px”]FIREシーサーの投資・副業歴
2019年8月~つみたてNISA 開始
2019年9月~軍用地投資 開始
2020年9月~副業(ブログ) 開始
2022年1月~米国株投資 開始
2022年7月~副業月収5万円以上達成
- 土地連や地主会の役割や活動について理解できる!
- 土地連の融資制度について理解できる!
土地連の成り立ち
出典:土地連HP
土地連は、各行政区域の地主会からの要請をまとめて国と借地料の交渉活動などを行っている組織ですが、その成り立ちは第二次世界大戦後頃まで遡ります。
沖縄では第二次世界大戦時に米軍が上陸し、米軍基地を建設するために住民の土地を接収しましたが、戦中・戦後~1950年代前半にかけて、米軍による基地用地の強制的な土地接収が常態化してくると、土地の賃借料(軍用地料)の正当な支払いを求める県民の声が次第に大きくなっていきました。
こうした情勢のなか、立法院(琉球政府の立法機関)に集まった23の関係市町村代表によって設立されたのが「市町村土地特別委員連合会(土地連)」でした。
現在の「沖縄県軍用地等地主連合会」の前身でもあるこの組織は、軍用地問題の円満かつ適正な解決ならびに地主の財産保護を目的に発足。
県内全土で土地闘争が激化する米軍統治下の沖縄で、県民の先頭に立って軍用地の請求・交渉活動をけん引し、発足当初から13年以上も会長を務めた故・桑江朝幸氏は、その功績から「ミスター軍用地」とも呼ばれました。
桑江氏は国会で戦後初めて軍用地問題について要請陳情し、土地を奪われ、避難民生活を強いられている者、または、すでに畑としては使用不能となった状態で土地を返還され、悔恨の責苦を負っている者など、生活に困窮する住民の現状を訴えると同時に補償実施の要請を陳情して回るなど、土地闘争に全力を注いでいきました。
「市町村土地特別委員連合会(土地連)」は、その後、何度か名称の変更があったものの、発足当初の組織名称への敬意や愛着から、今日でも変わらず「土地連」の通称で呼ばれております。
土地連(沖縄県軍用地等地主会連合会)の組織・役割・活動
出典:土地連HP
土地連の組織
土地連には各市町村、各地主会、個人が会員となっており、地主の総数は約41,000人となっております。
2022年7月27日時点における役員構成は、理事14名、監事3名の計17名。
理事や監事には各地の地主会の会長が就き、各地主会ごとの課題や要求などがスムーズに吸い上げられるような組織となっております。
2022年7月27日時点での会員数は、市町村20、地主会22、個人68の合計110会員となっており、各グループ(市町村・地主会)ごとの詳細は以下をご覧ください。
・国頭村
・本部町
・名護市
・恩納村
・宜野座村
・金武町
・伊江村
・うるま市
・沖縄市
・読谷村
・北谷町
・北中城村
・宜野湾市
・浦添市
・那覇市
・糸満市
・南城市
・八重瀬町
・久米島町
・渡名喜村
・国頭村軍用地地主会
・名護市軍用地等地主会
・恩納村軍用地地主会
・宜野座村軍用地等地主会
・(一般社団法人)金武町軍用地地主会
・伊江村軍用地等地主会
・うるま市石川軍用地等地主会
・うるま市勝連軍用地地主会
・(一般社団法人)うるま市軍用地等地主会
・(一般社団法人)沖縄市軍用地等地主会
・読谷村軍用地主会
・(一般社団法人)北谷町軍用地等地主会
・北中城村軍用地等地主会
・宜野湾市軍用地等地主会
・浦添市軍用地等地主会
・(一般社団法人)沖縄県那覇空港用地等地主会
・那覇軍用地等地主会
・糸満市軍用地主会
・南城市佐敷軍用地等地主会
・南城市知念軍用地等地主会
・八重瀬町軍用地等地主会
・具志川軍用地地主会
土地連の役割・活動
土地連は地主のために政府との借地料増額の交渉、事務手続き、広報活動などを行ってくれていますが、その活動は以下のとおり。
- 関係機関への要請行動による軍用地等に係る諸問題解決
- 会員や地主の声・思いを集約し、要請行動等に反映させるための各種会議の開催
- 共済融資制度あっせん事業
- 返還跡地の跡地利用促進に向けた助成事業
- 人材育成、社会福祉団体等に対する助成活動
上記のそれぞれの活動の詳細を説明します。
防衛省などの国の関係機関に対して賃貸料予算の増額等についての要請活動を行っています。
具体的には、近年の沖縄県の地価上昇を軍用地等の賃貸料に反映するよう、要請活動を行っています。
つまり、
「沖縄県の地価上昇に比べて軍用地等の借地単価は低いので借地料を増額してよ!」
といった要請を国に行っています。
土地連に加入していると借地料支払いの時に、会費を徴収されるので地主会を良く思わない人もいるかもしれませんが、土地連の政府への借地料増額交渉がなければ、借地料はこれまでのように毎年上がり続けていなかったかもしれません。
地主会の交渉のお陰もあって、これまで毎年、軍用地の借地料は上がり続けていますので、一地主として、土地連には頭が上がりません。
要請行動を行うために、地域ごとの課題を全体で共有する場として各種会議を開催しています。
各地主会によって抱える課題が異なるので、それぞれが抱える課題について情報共有するともに、課題への対応策について意見集約するために各種会議を開催しています。
土地連は地主のための共済融資制度あっせん事業も行っており、地主会に加入して土地連の会員になると、県内の金融機関のローン商品よりも安い金利でお金を借りることができます。
地主会に加入するもっとも大きなメリットがこの「土地連共済(わした土地連共済)」という軍用地主限定の低金利のローン制度。
◯融資限度額:3,500万円
◯返済期間:最長35年
◯金利:1.20%(2022年10月1日現在)
◯資金使途:住宅資金や事業資金、教育資金、土地購入資金、など様々な使途に対応。
◯利用条件:土地連所属の地主会への加入
◯相談窓口:県内金融機関
(琉球銀行・沖縄銀行・海邦銀行・コザ信用金庫・JAおきなわ)
2022年10月現在で金利が1.20%(みずほ銀行における長期プライムレートを基準に変動)。
県内各行の軍用地ローンと比べても約1%低いので、ローンを使って軍用地を購入する人にとっては非常に有り難い制度です。
私は、銀行の金利2%の融資で軍用地を購入して、すぐに土地連の共済融資(当時の金利0.95%)に借り換えました。
また、融資限度額も3,500万円ということで使用用途も幅広く、さまざまなニーズへも柔軟に対応可能。
返済期限も35年と非常に使い勝手のよいローンなので、軍用地を購入したら地主会に加入してこの制度を使わない手はありません。
なお、土地連共済はあくまで軍用地主専用の融資制度であるため、はじめて軍用地を購入する際には利用できませんので、その点はご注意ください。
ただし、銀行ローンで軍用地を買って地主会に加入し、すぐに土地連共済融資に借り換えることは可能です。
また、この制度を利用するには、土地連所属の地主会への加入が条件となっているため、地主会未加入の方及び土地連に属さない地主会(嘉手納町地主会)に加入されている方はご利用できません。
嘉手納町地主会は2015年に土地連を退会しているため。
報道によれば、嘉手納町地主会から土地連に対して正式な退会理由の提示はなかったようですが、地代の考え方に関し、土地連と嘉手納地主会の考え方に少し齟齬(そご)があったようです。
土地連は、米軍基地返還後の跡地利用が円滑にいくように、米軍再編(米軍基地を整理・縮小して再編成する)の対象となり、影響を受ける地主会を対象とした意見交換を実施し、関係機関(防衛省・外務省・内閣府など)に対し、軍用地主に不利益が生じないことを最優先にした要請を行っています。
また、防衛省(沖縄防衛局)から軍用地の返還に係る情報を入手次第、会員をはじめ、ホームページ等を通じて情報公開していますので、「返還予定の施設はないか」など定期的に土地連のHPをチェックしておく必要があります。
県内市町村や社会福祉協議会、大学や人材育成財団など、社会福祉の向上や人材育成の推進に取組む団体への支援活動を行っています。
直近では、沖縄県国際交流・人材育成財団のほか、沖縄県社会福祉協議会、5市町村の社会福祉協議会、育英会等の団体に対して総額410万円の寄付金を贈呈しています。
出典:土地連会報
地主のための活動だけでなく、奨学金の財団などへの寄付などの社会貢献活動も行っているのですね。
地主会の役割・活動
土地連は各地の地主会・市町村・地主を取りまとめる組織ですが、では地主会とはどのような組織なのか、について説明します。
基本的に地主会は、軍用地等が所在する市町村ごとに組織されており、施設ごとに存在するわけではありません。
ですので、例えば嘉手納飛行場内の土地を所有している場合、その物件が嘉手納町・沖縄市・北谷町のどの管轄区域内に位置しているかによって、所属する地主会が変わってくるというわけです。
地主会の役割は、「地主の権利を保護する」ことにありますが、借地料の支払いや融資の受付といった直接的な実務作業を担っているため、地主との距離感は土地連よりも近い印象を受けます。
実際、私も軍用地を購入した後に土地連共済融資を受けるために、地主会に行って手続きを行いました。
また、借地料の明細書(土地賃借料算定調書及び土地明細書)も各地主会から送られてきます。
地主会はこういった直接的な実務作業を行っていますが、活動の詳細は以下のとおり。
- 軍用地等賃貸料の会員への支払業務
- 共済資金融資制度のあっせん受付業務
- 会員住所変更等の諸手続き受付業務
地主への借地料の入金手続き、および借地料の明細が記された「土地賃借料算定調書及び土地明細書」の送付などが地主会の主な任務となります。
膨大な数の地主への借地料の振込や借地料の明細の送付は負担の大きい事務作業になると思われます。
土地連の説明で述べましたが、土地連は軍用地主に対する共済融資を行っておりますが、各地主会は、その融資の受付業務を行っております。
なお、融資貸付の決定は、金融機関がおこなうため、事前に金融機関で、ご希望の借入金額、返済期間、資金使途等をご相談する必要があります。
金融機関から融資貸付の決定が下りれば、地主会で各種書類の提出をします。
地主会員の住所や氏名の変更、土地の所有権移転(相続・贈与・売買)、振込口座の変更手続きなどを行っています。
引っ越しなどに伴ってこれらの手続きの必要が生じた場合は、加入している地主会に行って手続きを行って下さい。
まとめ
この記事では、土地連(沖縄県軍用地等地主会連合会)や地主会の役割や活動について説明しました。
軍用地主の人は、地主会から毎年、借地料の明細書(土地賃借料算定調書及び土地明細書)や会報などが送られてくるため、地主会や土地連の存在についてはご存知かとは思いますが、その活動についてはあまり詳しく知らなかったのではないでしょうか?
土地連や地主会の役割や活動について知っておくことで、土地連や地主会が提供しているお得な制度を活用することができます。
例えば、土地連は「土地連共済(わした土地連共済)」という軍用地主限定の低金利のローン制度を提供しており、住宅資金や事業資金、教育資金、土地購入資金、納税、借換、返済、その他といった様々な使途に対応可能なので、軍用地主で借り入れを検討している人にとってはメリットの大きい制度です。
また、土地連は、毎年、防衛省などの国の関係機関に対して賃貸料予算の増額等についての要請活動を行っています。
軍用地の借地料が毎年上昇し、投資家が利益を得ているのもこういった土地連の交渉のお陰です。
土地連や地主会の役割や活動について理解しておくことで、軍用地投資への理解が深まり、軍用地投資が楽しく感じられるでしょう。
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軍用地投資を始めるには、最低でも数百万円の投資資金が必要になりますが、COZUCHI(コズチ)は1口1万円、最短3ヶ月から気軽に不動産投資を始めることができます。
COZUCHI(コズチ)についてはこちらの記事で解説していますのでどうぞ!